わたしたちの身の回りのインターネット領域は、日々拡大を続けています。それに伴い、WEBデザイン業務も増えており、今後も成長が見込まれる分野です。そこで今回は、WEBデザイナーの平均年収や、収入アップのために身に着けたいスキルをまとめて解説します。WEBデザイナーの仕事に興味がある人の参考になれば幸いです。
WEBデザイナーの平均年収
2024年8月時点のデータによると、WEBデザイナーの平均年収は約390万円です。年代別に見ると、20代の平均は365万円、30代は433万円、40代は462万円という結果が得られています。年齢が上がるにつれてWEBデザイナーの年収は増加する傾向にありますが、年収の成長率は持続的ではなく、特定の年齢で急激に上昇することは少ないようです。
また、関連職種であるWEBマーケターの平均年収は499万円、WEBディレクターは433万円となっています。このように、WEBデザイン業界は年齢や経験に応じた年収の変動が見られ、年代によって平均年収に差があることも留意が必要です。
年収アップにつながるデザイン領域のスキル
WEBデザイナーが年収をアップさせるためには、スキルアップが不可欠です。具体的に磨いておくべきスキルや知識には、以下のポイントが挙げられます。
デザインツールに関する最新情報の把握
まず、デザインツールに関する最新情報を把握することが重要です。PhotoshopやIllustratorといった定番ツールに加え、UIデザインに特化したXDやSketch、ブラウザ上で操作できるFigmaなどの新しいツールが次々と登場しています。これらのツールを早めに使いこなすことで表現の幅を広げるとともに、現場での実践を通じて新しい技術を習得する姿勢が求められます。また、PhotoshopやIllustratorも頻繁にアップデートされているため、最新機能を習得して自身の制作スタイルを見直すことが必要です。
UI・UXデザインの知見
次に、UI・UXデザインの知見を深めることも欠かせません。UI(ユーザーインターフェース)とは、ユーザーが直接触れる部分を指し、UX(ユーザーエクスペリエンス)はユーザーが製品やサービスを通じて得る体験を意味します。良いWEBサイトやサービスは、視覚的な美しさに加え、機能性の高い使いやすさを兼ね備えているものです。これらの知識を持つことで、ユーザーの満足度を高め、問い合わせや商品購入に繋がる成果を生み出すことができます。
グラフィックデザインスキル
また、グラフィックデザインスキルの習得も重要です。広告やポスター、商品パッケージなどの平面デザインを通じてユーザーに訴えかける方法や、企業のニーズをデザインで具現化する能力を磨くことができます。紙とWEBのデザインは異なる面が多いですが、グラフィックデザインの基礎を学ぶことで、WEBデザインにおいても大いに役立ちます。デザイン理論や色彩学に関する知識を深めることで、魅力的なデザインセンスを培うことが可能です。
動画制作スキルの習得
さらに、動画制作スキルも市場価値を高めるために有効です。YouTubeなどの動画プラットフォームの普及により、動画広告の需要が増しているのです。また、WEBサイト上で情報をより多く効果的に伝えるために、動画やアニメーションが多用されています。
動画制作スキルを身につけることで、WEBデザイナーとしての担当領域を広げることができ、さらに魅力的なコンテンツを提供できます。字幕やタイトルのデザインにおいても、WEBデザインの知識を活かせるため、動画制作においても高い評価を得られるでしょう。
年収アップにつながるデザイン領域以外のスキル
WEBデザイナーが年収をアップさせるためには、デザイン領域だけでなく、他のスキルや知識も身につけることが重要です。以下に、デザイン以外でWEBデザイナーが習得しておくべきスキルを紹介します。
プログラミング・コーディングスキル
まず、プログラミングやコーディングスキルの習得は不可欠です。WEBサイトがどのように構成されているのかを理解することで、デザインが実装に適した形で行えるようになります。また、プログラミングの知識があればデザイナーとエンジニアの間でのコミュニケーションが円滑になり、工数削減にも寄与します。これにより、スムーズなプロジェクト進行が可能となるでしょう。これにより対応できる案件が増え、自身のスキルの幅を広げることにつながります。
ディレクション能力
次に、ディレクション能力もキャリアアップには欠かせません。クライアントとの打ち合わせや制作チームのディスカッションに参加する際、プロジェクト全体を俯瞰する視点が求められます。言われたことを単に実行するのではなく、自身のアイディアを提案し、プロジェクトが円滑に進むよう配慮することが大切です。他のメンバーへの情報伝達をスムーズにすることも、ディレクターとしての役割の一部です。
WEBマーケティングの知見を持つ
また、WEBマーケティングの知見を持つことも有益です。マーケティングに関する理解があれば、サイトのアクセス数やA/Bテストの結果を分析し、ユーザーのニーズに応じたデザイン調整が可能になります。仮説と検証を繰り返すことで、顧客の課題を解決するデザインを提供することができます。Google Analyticsなどの解析ツールに触れ、自分のデザインの効果を客観的に評価する能力も重要です。
マネジメントスキルの習得
さらに、マネジメントスキルの習得も推奨されます。単なるデザイン業務だけでは年収の上限があるため、チームをリードする役割を担うことで、さらに活躍の場が広がります。マネジメントスキルを向上させるためには、組織を効率的に管理し、問題解決ができるようにロジカルシンキングを学びましょう。また、制作チームをまとめるためのモチベーションコントロールを実践することが求められます。
まとめ
WEBデザイナーは、日々拡大するインターネット領域の中で活躍する重要な職種です。2024年のデータによると、WEBデザイナーの平均年収は約390万円で、年齢と共に収入が増加する傾向にあります。年収アップには、最新のデザインツールやUI・UXデザインの知識、グラフィックデザインスキル、動画制作スキルの習得が不可欠です。また、プログラミングやコーディングスキル、ディレクション能力、WEBマーケティングの知識、さらにはマネジメントスキルを磨くことで、キャリアをより一層発展させることができます。これらのスキルを身につけることで、WEBデザイナーとしての市場価値が高まり、より良い条件での仕事を得ることが可能になるでしょう。