WEBデザイナーになるには資格が必要?どんな資格の種類があるの?

公開日:2019/10/15 最終更新日:2024/04/24

インターネットの急速な普及にともない、WEBデザイナーの仕事を目指す人も多くなりました。この職業の魅力はたくさんあり、やりがいのある仕事として人気です。

しかし、この職業に就くためには特定の資格が必要なのでしょうか。ここではWEBデザイナーの資格やWEBデザイナー向けのコンテストやアワードなどについて記述します。

特定の資格がなくてもWEBデザイナーになれる

実際にWEBデザイナーになるためには特定の資格は必要なのでしょうか。こうした疑問を抱いている方はけっして少なくないでしょう。

結論から言えば、今現在、WEBデザイナーに関する仕事をしていればWEBデザイナーを名乗ることができます。これは何もWEBデザイナーだけに限ったことではなく、たとえばグラフィックデザイナーやファッションデザイナー、あるいはカメラマンやコピーライターでも同じです。

それらの職業で第一線で活躍している人たちが皆特定の検定試験などに合格しているとは限りません。極端なことを言えば、名刺の肩書にWEBデザイナーと書けばその日からWEBデザイナーとしてやっていけるわけです。

しかし、現実の世界はそう甘いものではありません。やはり肩書にWEBデザイナーと書いたならば、WEBデザイナーとしての知識やセンス、そしてスキルなども必要になります。

特に会社に入って仕事をしたいということならば、WEBデザイナーの検定試験に合格して、実務的な能力のレベルをちゃんと明示することも大切になります。それから専門的な知識を身に付けているという証として就職活動に役立てるとか、自己のスキルアップにつなげることなどを考えなければなりません。

実務的なことは言葉で表現することはことが難しいですが、資格を持っているということで企業から求められるケースもあるわけです。

就職活動や転職活動のための道具として

確かに就職活動や転職活動をするうえで専門的な資格を取得していれば企業から求められることもあります。この場合、それはあくまでも就職や転職のための道具として使うことになりますが、取得して損することはありません。

特にWEBデザイナーの仕事をするためにはやはり専門的な知識は必要不可欠です。取得のために勉強することは大切なことだと言えるでしょう。

では、このWEBデザイナーの資格にはいったいどんなものがあるのでしょうか。WEBデザイナーに関する資格の種類は多く存在し、それらは民間企業のものから国家試験まであります。

当然のことですが、それらは難易度や内容はそれぞれ異なりますから、自分が今必要だと思うものを目指すことがおすすめです。WEBデザイナーで代表的なものはいくつかありますが、国家試験としては厚生労働省が認定するウェブデザイン技能検定があります。

また、民間企業が制定するものとしては、株式会社サーティファイが主催するWebクリエイター能力認定試験、特定非営利活動法人エルピーアイジャパンが認定するHTML5プロフェッショナル認定資格、Adobe社公式認定のアドビ認定エキスパートなどです。これらを取得して就職活動や転職活動をより有利にすることもけっして不可能ではありません。

WEBデザイン唯一の国家資格!WEBデザイン技能検定とは?

WEBデザイン技能検定とは、WEBデザインに関する知識や技能、実務能力などが問われるWEBデザイン業界唯一の国家資格です。試験は、特定非営利活動法人「インターネットスキル認定普及協会」によって、実技試験と学科試験が実施され、その両方に合格しなければなりません。

試験区分は1~3級まであり、3級の合格率は60~70%、2級の合格率は30~40%、1級の合格率は10~20%で、1級に合格することは非常に難易度が高いです。合格者にはWEBデザイン技能士の合格証書が発行され、WEBデザインに関する一定の知識や技能を身につけているという証明になります。

WEBデザイン技能検定の試験内容

WEBデザイン技能検定を取得するためにはどのような試験を受けなければならないのでしょうか。ここでは、WEBデザイン技能検定について解説します。

試験内容

WEBデザイン技能検定は、試験科目は1~3級まで共通ですが、等級が上がると共に難易度も高くなります。2~3級の実技試験は、複数の作業の中から任意で指定された数の作業を選び行います。

1級の実技試験は、設計からデザインまでの一連の作業をしなければなりません。出題形式は、学科ではマーク方式の筆記試験で、多肢選択法と真偽法の形式です。

実技試験は、2~3級は課題選択方式で、1級は作業実技試験とペーパー実技試験があります。合格基準は、学科と実技それぞれで100点満点中70点以上です。

ただし、実技は各作業分類で配点の60%以上の得点を得ることとなっています。

試験時間と受験手数料

試験時間は1~3級の試験区分により違いがあり、受験手数料は非課税です。3級は学科45分で6,000円、実技60分で8,000円または25歳未満の在職者は3,000円。

2級の学科は60分で7,000円、実技は120分で1万6,000円または25歳未満の在職者は7,000円です。1級の学科は90分で8,000円、実技は180分でペーパー実技は60分、ペーパー実技も含めて2万5,000円です。

WEBデザイン技能検定を取得するメリット

WEBデザイン技能検定を取得するメリットは、これからWEB業界に就職する場合や転職する際に、面接官に対して知識や意欲があるとアピールできる点です。そのほかに、現在WEB業界で仕事をしている場合は、自分のスキルを証明できるうえキャリアアップに役立つでしょう。

WEBデザイン技能検定は、WEBに関する仕事に直結する国家資格なので、2~3級を取得するだけでも就職や転職に大きなプラスとなります。また、1級を取得することの難易度は非常に高いですが、取得できれば好待遇での転職も夢ではありません。

WEBデザイン技能検定を取得すべき人

WEBデザイン技能検定はどのような仕事に活かすことができるのでしょうか。ここでは、WEBデザイン技能検定を取得すべき人を解説します。

WEBエンジニアの人

WEBエンジニアの業務は、WEBサイトの開発や設計などをすることですが、ユーザーが使いやすいデザインを制作する知識は必要です。検定を受験することで、さまざまな知識を学ぶことができるので、身につけた知識を活かして今よりも広範囲の業務をこなすことができるでしょう。

エンジニアとして活躍できる範囲が広がることで、キャリアアップにもつながります。

将来WEB業界で活躍したい人

WEBデザイン技能検定の試験では、WEBサイトのデザインや、ユーザーが感覚的にすぐ利用できるようなサイトにする構造の知識を求められます。そのため、必ずWEBサイトのデザインや構造に関する知識を学ぶことになるので、その知識は将来WEB業界で活躍したい人には役立つことになるでしょう。

就職する際も履歴書に記載できるので、採用を勝ち取れるかもしれません。

WEBサイトなどの運営をしたい人

独立してWEBサイトの運営をしたい人や、副業でブログを始めたいと考えている人もWEBデザイン技能検定を取得するべきでしょう。Wordpressなどを利用することで、それほど苦労せずWEBサイトを制作できますが、サイトを訪れたユーザーが得たい情報に素早くアクセスできるようなデザインでなければなりません。

そのため、資格を取得して正しい知識を身につけることで、運営するWEBサイトのアクセス数も伸びるでしょう。

検定試験に向けて勉強することはかなり大切

WEBデザイナーになるために自己流で勉強して頑張って就職したという人も少なくありません。まったく別業界で働いていて、いつしかWEBデザイナーに憧れを持ってしまう人は多いでしょう。

確かにWEBデザイナーは専門的な職業で、その知識を身に付けることはそんなに簡単なことではありません。しかし、本人の強い願望と意志によって夢を叶える人もいます。

こうした人はやはり意志が強いのでしょう。ところが多くのWEBデザイナー志望者たちが皆そうとは限りません。

中にはどんな勉強をすればいいのか分からないという人もいるわけで、そういう人にはやはりWEBデザインスクールなどに通って基礎から学ぶことがおすすめです。このようなWEBデザインスクールなどでは業界で活躍されている講師が授業を受け持つケースが多いことから、より実践的な勉強ができるでしょう。

スクールで学びながらWEBデザイナーの検定試験にチャレンジすることもおすすめです。自己流で勉強するよりもはるかに検定合格が近いとも言えます。

もちろん、検定試験に合格しただけで仕事ができるようになるというわけではありませんが、前述したように就職活動や転職活動をより有利にすることは可能です。大切なのは実際に仕事をしてスキルを身に付けることではないでしょうか。

WEBデザイナーに憧れてこの職業を目指すとき、専門的な資格は特に必要ではありません。しかし、就職活動や転職活動をおこなうときに、企業に自分をアピールする一つの手段として、こうした専門的な検定試験に合格したという証はかなり有効です。

検定試験に合格するためには自己流の勉強もいいのですが、やはりWEBデザインスクールなどに通ってみっちりと知識を身に付け、実践的な勉強をするほうがいいでしょう。こうしたWEBデザインスクールでは業界で活躍している講師に習うことも可能です。

WEBデザインを学ぶならいずれは目指したいコンテストやアワード!

今はまだ初心者でも、いずれは大きな舞台に立ちたい、そんな熱意をお持ちのWEBデザイナーの方は必見です。WEBデザインを学ぶなら、大きな賞を目指して成長しませんか。

今回の記事ではWEBデザイナー向けのコンテストやアワードを解説します。チャレンジ精神を養うためにも、ぜひご一読ください。

Yahoo! JAPANインターネットクリエイティブアワード

ネットユーザーなら誰しもが知っているYahoo! JAPANではインターネットクリエイティブアワードという由緒あるWEBデザイナー向けのアワードを実施しています。このアワードは2006年にスタートしており、長年多くのデザイナーたちがチャレンジしています。

切磋琢磨しながら成長を模索する場所として名高きアワードです。このアワードでは一般の部と企業の部の2つに分かれて開催されています。

さまざまな部門が用意されているので、マッチする部門を登竜門としてチャレンジしてみましょう。受賞した際にはYahoo! JAPANのサイトで公開もしてもらえます。

AWWWARDS

世界中のWEBデザイナーがアワードへの挑戦を目指すAWWWARDSも人気があります。新進気鋭、スタイリッシュなデザインが多数応募されており、業界全体に与える影響も大きいといわれています。

登録すれば誰でも投票でき、お気に入りのノミネートサイトをブックマークできるようになるというサービスもあります。世界最高峰のアワードといわれており、デザイナーの憧れの的としての権威があります。

AWWWARDSにはSite of the Dayをはじめとする複数のWEBデザインの賞が用意されています。とくに優秀なサイトについては名誉あるSite of the Yearへ選出されており、賞に選ばれるとサイトに掲載され、デザイナーとしての高い地位を獲得できます。

グッドデザイン賞

家電製品などで目にする機会も多い「グッドデザイン賞」はさまざまなデザインを評価するための賞レースです。WEBデザインについても部門を設けています。

ネームバリューが大きな賞のため、登竜門として目指すこともおすすめです。応募にはいくつかの条件が設けられていますが、受賞するとおなじみのGマークを取得できます。

自分が作ったデザインにおなじみのマークが付けば、箔がつくこと間違いありません。グッドデザイン賞はGマークの印象が強く、老若男女の認知度が非常に高いものです。

国内でデザイナーとして活躍するためには目指しておきたい賞レースの1つでしょう。実はグッドデザイン賞は歴史が古く、1957年に創設された由緒ある賞です。

毎年4万件以上の応募が殺到しており、認知度が極めて高いといえるでしょう。受賞してきた作品を見ると、有名アーティストのサイトや介護系サイトなどが軒を連ねており、これからデザイナーを目指す方にも参考になります。

CSS Winner

人気のアワードとして確固たる地位を築いているCSS Winnerも若手デザイナーの憧れの的です。世界中のWebデザイナーが挑戦しており、受賞は名誉のあるものとして評価を得ています。

CSS Winnerではデザインの革新性はもちろんのこと、国際的な評価を得られるものかどうか、機能性に優れているか等の視点で評価をされており、デザインだけではなく使いやすさに関しても厳しい審査が行われています。受賞後はオンライン上で公開されるため、デザイナーとしての認知度も一気に高まり、世界に名を轟かせることができます。

加えて、受賞に関しては証明書を得ることも可能です。キャリアアップを目指すなら、間違いなくチャレンジをする価値があるアワードでしょう。

CSS Winnerでは最先端のコーティングやデザイン、機能美なども審査対象となっています。世界中の最先端技術が集まってくるアワードであり、賞を受賞している作品を眺めるだけでも成長につながります。

WEBのワールドカップとも評されており、デザイナーの好奇心を刺激するユニークなアワードです。

たてよこWebアワード

需要が高まるCSSに特化したアワードとして知られるのが「たてよこアワード」です。CSSの組版規格の中で新しいものである縦書きを実装した作品を評価するアワードです。

日本語文化圏だからこそ需要が起きている縦書きについて、これまではJavaScriptを使って規格化されていない実装が行われてきました。CSSにおける標準化を目指している運動を背景に、こうした賞レースが設けられたのです。

たてよこWebアワードの魅力は何といっても自由に参加できる点でしょう。CSSを使って縦書きレイアウトのデザインを作ることができればOKです。

魅力あるサイトをデザインできるなら、だれでも気軽に挑戦できるため、その気軽さが人気となっています。実用性やデザインの新たな可能性を表現できるかどうか、が評価ポイントとなっているので、挑戦してみてはいかがでしょうか。

たてよこWebアワードには「高校生以下の部」も設けられています。子どもたちの挑戦も歓迎しており、デザイナーを夢見る子たちにも門戸が開かれています。

まとめ

WEBデザイン検定とは、WEBデザインに関する知識や技能、実務能力などが問われるWEBデザイン業界唯一の国家資格でした。資格を取得するメリットは、WEB業界への就職や転職する際にアピールできる点です。

またWEBデザイナーが目指す海外・国内におけるさまざまなアワード・賞も数多くあり、賞レースで受賞した作品はやはり実力があり、参考にすべきポイントが詰まっています。WEBデザインスクールなどに通ってみっちりと知識を身に付け、実践的な勉強を積み、コンテストなどへも挑戦しながら、WEBデザイナーとしての活躍の場を広げていきましょう。

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